ちょっと気になる「カラオケ印税」あのヒット曲はいくら?
ヒット曲はカラオケでももちろんたくさん歌われていますよね。
ところで、「カラオケ印税」なるものがあるのはご存知ですか?
ゴールデンボンバーのシングル「女々しくて」が大ヒットした折に公表された推定金額はなんと3億円。
作詞作曲した鬼龍院翔に入るということで、真偽はさておき一躍脚光を浴びました。
そんなびっくりもある「カラオケ印税」、本当のところは一体どんなものなのでしょうか。
「女々しくて」はもはやカラオケの定番、ゴールデンボンバー
ゴールデンボンバーの「女々しくて」はカラオケで盛り上がる曲としてもはや定番ですね。
2009年、デビューしてから2年目、7枚目のシングルにして大ヒットした曲ですが、老いも若いも歌って踊れる楽しい曲です。
それまで48週連続で週刊カラオケランキング1位という、向かうところ敵なしの状態だったAKB48の「ヘビーローテーション」を破り、50週連続1位という記録に塗り替えました。
この歌でNHKの紅白歌合戦にも出場したことで知らぬ人はいないグループです。
このゴールデンボンバーの「女々しくて」を例にカラオケ印税を見てみることにします。
そもそも「カラオケ印税」って何?
「印税」と聞くと作家などが思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
カラオケ印税も同様、作詞や作曲をした人が手にするお金です。
少し難しい話になってしまいますが、普段お店で何気なく歌っているカラオケには著作権使用料がかかっています。
これをカラオケボックス1部屋ごとで毎月数千円、年間およそ5万円ほどをお店から著作権管理団体に支払うことになります。
この著作権管理団体というのが、よく耳にするJASRACなどというものです。
管理団体の仕事は、このようにカラオケボックス等のカラオケができるお店から決まった額の著作権使用料を徴収することと、そこから3か月ごとに権利者(作詞・作曲者)へ曲の使用料、つまり印税を分配することです。
印税は著作権使用料と通信カラオケ事業者から提出される楽曲の再生回数、つまり、「どの曲が何度歌われたか」というデータに基づいて計算され、著作者への配分されます。
このような計算に基づくカラオケ印税ですが、1曲につき1回の再生で約5円と言われています。
カラオケ印税は推定3億円?!
では、ゴールデンボンバーのカラオケ印税に戻りましょう。
カラオケ印税はすべての楽曲の作者に支払われているものですが、そもそもなぜゴールデンボンバーに注目が集まったのでしょうか。
それは、ゴールデンボンバーの性質によるものです。
ご存じのとおり、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔はボーカルを務めているほか、グループのすべての楽曲の作詞作曲を担当しているのです。
カラオケのみならず、すべての曲のCD売上の印税も曲彼一人に入るシステムをとっているそうなので、その金額は大変なものと思われるのも無理のないことですよね。
本人も「カラオケ印税がすごいことに」と告白しているように、収入は相当増えたようなのです。
特にロングヒットを記録している「女々しくて」は推定3億円と伝えられました。
さすがに数字が大きすぎる、ということで本人は否定しましたが、「これから入ってくるかな?」ともコメントしています。
カラオケ印税は実際にはいくらくらい?
さて、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔が手にしている金額について、少し具体的に考えてみましょう。
日本人の人口を1億人とし、そのうちの2000人中1人が「女々しくて」を歌っているとすれば、カラオケボックスでは1日5万回再生されている、と計算できます。
1回5円と考えると、1年間では1億円弱ほどのカラオケ印税を手にしているといえます。
ただし、これはカラオケで1曲についてのみ。CD売上については別です。
いずれにせよ、鬼龍院翔は億単位の金額を稼いでいると言えそうです。
ところで、ほかのアーティストのカラオケ印税はどうなっているのでしょう。
たとえば、1993年に大ヒットした虎舞竜「ロード」で有名な高橋ジョージは、「何もしないでも年間に1200万円」の収入があるとコメントしています。
これはヒットから15年以上たった2010年のインタビュー中のものです。
また、堀江淳の「メモリーグラス」という曲でも年間200万円というから、時間の経過に縛られない印税のすごさたるやですね。
広がるカラオケ文化
カラオケはもちろん現在でも大人気で、全国のカラオケ店の部屋数をすべて合わせると約13万室もあるとか。
ここにカラオケ機器を導入しているスナック店などを含めれば、さらに増える計算です。
東日本大震災があった年では減少したようですが、1年が経過2012年度にはわずかながら利用者も増加、約4680万人がカラオケに参加したと推測されています。
現在では総人口の半数近い人が利用しているともいわれ、平成24年~25年のカラオケ業界主要6社のの売上は1,351億円にのぼるとも。
そんな日本生まれの「カラオケ文化」「カラオケボックス」は、日本全国のみならず、今や韓国・中国・東南アジアなど国を飛び出して広がっています。